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  1999年9月13日(月曜日) 曇り
授業中の私語の洪水 その2

 金曜日に「普通の授業をしよう」と呼びかけたクラスの授業が今日あった。

 忘暮楼も緊張して教壇に立ったが、生徒もどことなくいつもと違う。ともかく騒がしくはない。

 中島敦の『山月記』である。この小説の学習のねらいを二つ設定した。@自分=人間とはどういうものか考える、A格調の高い日本語を楽しむ、の2点を板書。

 さっそく、私語地震震源地のN君が「僕は今日は話さんけん!」と宣言。「大事なことは話した方がええんぞ」ということでN君を相手に、自分と人間の関係について10分ほど話し合う。ついエッチな話に流れるがまあいいやろ。

 一番前のM君に冒頭の2行を読んでもらった。この2行から主人公の人物像をつかむ。ところが、出てくる言葉が難しい。意味を板書で整理しながら話を進める。オオ、みんなだいぶ乗ってきているぞ。

 しかしそのうち、一人寝、二人寝…それでも授業は進む。「性、狷介」「江南尉に補せられた」、「--に甘んずるを潔しとしない」、いちいち難しい。こうして忘暮楼の話も佳境に入ったのであるが、授業しながら横目で数えてみたらなんと22人が寝ていた。ウーーン。

 でも考え様によっては、残り18人はしっかり乗ってくれたのである。このクラスでやる気のある生徒はせいぜい数人だろうと思っていたら18人いたんだ。これは収穫だった。

 そもそも最初から教科書をもっていない生徒が10人はいたのである。事態は依然深刻だ。しかしなにか希望が沸いてくる実感もあった。


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