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  1999年6月28日(月)
私学のひそひそ話と公立の40人学級移行

 もう一方の「ひそひそ話」というのは「78:22」という数字である。

 愛媛県私中高連(私立中高当学校の校長会)の出している「愛媛の私学」をみると、公立高校と私立高校の入学生数比が出ているが、その比というのが「78:22」である。

入学年度 1年生の
生徒数比
国公:私
1976(昭和51)年度 79:21
1981(昭和56)年度 80:20
1986(昭和61)年度 79:21
1991(平成3)年度 76:24
1996(平成8)年度 78:22

 年度によって78が77や79になることはあるが、最近は「78:22」の時が多い。

 その整然とした数字を見ると、必ずや私学の経営者と県当局の間にかなりはっきりした約束事があるのだろうと思う。

 中学卒業者数が減ってきている状況の中で、県立校がこれまでどおりのスタッフを確保しつつ、これまでどおりの定員で新入生を迎えるならば、公立校は「広き門」となりこれまでより入りやすくなる。
 いまはなかなか入りにくいと言われる松山市内の公立普通科も入学しやすくなる。

……はずだが、実際は、減少期においても県当局は「78:22」踏襲し、一定の割合を私学へ「回して」きた。なぜこのような変てこなことをするのだろう。
 私学の関係者は、これをあるいは県当局のお情けだとうけとったり、あるいは、急増期における私学の貢献 への恩返しだとうけとったりして、つい「ひそひそ話」にしてしまっているようだ。

 しかし、これで結構県当局の身勝手な動機による生徒収容力操作なのではないかと思わせる数字がある。

 それが、下の表(煩瑣を避けるために松山市内の普通科高校のみで作成)なのだが、この表を見ながら考えた私なりの解釈と意見を書いておく。

  1. 県当局は文部省の方針にしたがって、生徒減少期を利用して40人学級に移行する長期計画を策定した。
  2. 県当局は1学級あたりの生徒数を減らす基本的方法として、公立への門を次第に狭め、入試成績の低い層を漸次シャットアウトしていく方策を採った。
  3. 県当局は低学力層の放出の中心的手段をして、「78:22」の分配比を最大限利用し、私学に「収容」させた。
  4. 一方県当局は、私立高校の40人学級移行のための特別な助成をせず、公立校の40人学級実現のみでことたれりとしている。
     県当局は今日でも、私学の常態となっている40人以上学級や、50人超学級(例:新田高校 98年情報ビジネス・コース)、あるいは約60人学級(例:城南高校 96・99年度商業科)の存在には目をつぶっている。
  5. 県当局は、速やかに私学の40人学級移行実現のために必要な助成に着手すべきである。

資料 松山市内五校の生徒数の推移
平成東高西高南高北高 中央高
1年 1472

(33)
1493

(33)
1472

(33)
1485

(33)
1344
(30)
1学級
生徒数
44.6 45.2 44.6 45.0 44.8
3年 1489

(33)
1485

(33)
1471
(34)
1487

(33)
1340
(30)
1学級
生徒数
45.1 45.0 43.3 45.1 44.7
4年 1490
(33)
1483
(33)
1466
(33)
1486
(33)
1356
(30)
1学級
生徒数
45.2 44.9 44.4 45.0 45.2
5年 1436
(33)
1423
(33)
1416
(33)
1428
(33)
1353
(30)
1学級
生徒数
43.5 43.1 42.9 43.3 45.1
1379
(33)
1368
(33)
1364
(33)
1367
(33)
1348
(30)
1学級
生徒数
41.8 41.5 41.3 41.4 44.9
1318
(33)
1306
(33)
1315
(33)
1309
(33)
1340
(30)
1学級
生徒数
39.9 39.6 39.8 39.7 44.7
1315
(33)
1316
(33)
1322
(33)
1315
(33)
1287
(30)
1学級
生徒数
39.8 39.9 40.1 39.8 42.9
1315
(33)
1306
(33)
1324
(33)
1315
(33)
1238
(30)
1学級
生徒数
39.8 39.6 40.1 39.8 41.3
10 1315
(33)
1306
(33)
1317
(33)
1313
(33)
1182
(30)
1学級
生徒数
39.8 39.6 39.9 39.8 39.4


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