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  1999年6月10日(木) 晴れ
流体化?

 これは単なる印象というか思いつきのようなものでしかないのですが、最近の子供たちの行動には、「固有のかたちを持たず自由に変形する」流体というイメージがあります。

 職員室に教員用のポットがありますが、去年まではこのポットを使う生徒はいませんでした。ところが、なにかの事情で誰か一人にインスタントラーメン(昼食に流行っている)を作るためにこのポットの湯を利用させたのでしょう、その後、昼休みに五、六人の生徒がやってきてドンドンこのお湯を使うために、教員がお茶を飲もうとすると湯がなくなっている、といったことがおこります。そこで「これは使うな」というと使わなくなります。

 教員が箸をわすれた生徒に割り箸を与えると、次の日から大勢が割り箸を求めてやってきます。

 ピアスなども、着用の是非はともかくとして、職員室に入ってくる子に、「ピ・ア・ス・・・」といえばすぐに素直にはずします。しかし、次に来るときはまたつけています。言えばはずします。

 授業中もそうです。授業中に教科書もノートも出さない子がいます。指導するとしぶしぶ出しますが次の時間はまた同じこと。

 お喋りも、きつく注意されるまでは止めない子がいます。「学級崩壊」の危機を感じているある学級主任の話では、隣同士でぺちゃくちゃしゃべる生徒に手を焼いて、席をうんと離したら今度は遠く同士で大きい声でしゃべるのだそうです。

 いつも隙間を探していて、隙間があるとどんどん流れ込んでいく。壁があればさっとほかの出口を探し始める。建て前と、かけじめとか、遠慮とか、本分とか、まあそういった「固体」的なものは全くなく、「自由に変形」していく「流体」、これがこのごろの生徒のイメージです。

 例のごとく「小学館百科事典」を紐解くと、流体(川の水)に関して我々がもつ興味として三つの問題を挙げています。

(1)川の水=「流体化した生徒」はどのような運動をしているか、
(2)魚=「教員」は川の水=「流体化した生徒」からどんな力を受けるか、
(3)川の水=「流体化した生徒」のなかで魚=「教員」はどんな運動をするか、
などとなります。

 「圧力」とか「張力」とか「粘力」とか「渦」とか「流線型」とか「揚力」とかは、みな流体力学の基礎概念だそうですけど、いっぺん勉強してみますか。


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