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  1999年4月8日(水) 晴れ 74.5kg


 豆ちゃんは今年56歳になる。だから定年までまだマル5年あった。そのうえ、うちの職場では、定年後も5年間は講師として勤めることが出来るので、合わせて10年はまあまあ安定した暮らしが出来る可能性があった。退職金も、今辞めたんじゃ、うんと低くなる。

 だけど豆ちゃんは、そんなもん、ぽんとほうり捨てて、新しい生活へと旅立った。
 まず辞表を出して、それから住むところを探し始めた。これが豆ちゃん流だ。計画的といえば、更新を放棄して失効していた車の免許を取り直したくらいのことだ。

 エリちゃんに自然の中の生活を体験させたい、いまや虚業と成り果てた教員稼業から足を洗い、家族一緒にもっと実の有る仕事をしたい……、豆ちゃんはわれわれのような飲んだくれと付き合いながら、その一方で美しい夢を着々と育てていたのだ。

 豆ちゃんは、愛する妻とかわいいエリチャンを車に載せて、愛媛県、高知県、宮崎県、熊本県、大分県、福岡県と走りまわり、永住の地を求めてさまよった(?)。一時はとりあえず兄弟の家に居候して…とも考えた。

 しかし、今日、ついに永住の地が見つかったという朗報が届いた。
 大分県竹田(たけた)市、豊後竹田駅から車で5分のところだという。180坪くらいの宅地に、奥さん得意のキムチ(これがほんまにうまいのです)作りに必要なくらいの畑もついているそうだ。

 エリちゃんの小学校入学の手続きも完了。ピカピカ一年生はエリちゃんを含めて16人、豆ちゃんが望んだ通りの規模だ。近所には清流が流れ、温泉があり、九重高原だって20キロメートルの位置だという。

 よかった、よかった。順風が吹き始めたね。明日は出発だそうだ。万事如意(ワンシールーイー)を祈りたい。一路平安(イールーピンアン)を祈りたい。5月には訪ねていこう。 

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