2003年11月6日

沖縄の米軍基地

 沖縄を歩けば米軍基地に当たる。
 
 米国は国防総省のもとに陸軍(陸軍省)、空軍(空軍省)、海軍・海兵隊・軍務にあるときの沿岸警備隊(海軍)と五つの軍隊を持っている。米国は「世界の警察」として、そのうち、沿岸警備隊以外の四つの軍隊を沖縄に軍事基地を置いている。

 空軍は嘉手納に基地を持つ。世界最強の制空戦闘機F15イーグル戦闘機48機を有し、沖縄近海で演習を繰り返しつつ、アジア全体ににらみを利かしている。また嘉手納弾薬庫は太平洋空軍の弾薬庫と自負している。
 陸軍は沖縄全土の米軍が使う燃料の買い入れ、貯蔵、送油を担当している。沖縄の主要な基地は陸軍の設置するパイプラインで結ばれている。

 海軍は佐世保を母港とする急襲上陸艇が勝連町のホワイトビーチを第二の母港としている。

 在沖米軍の中心機能を担うのは17000人の海兵隊(U.S.Marine Corp)である。海兵隊は敵前上陸を主任務とする部隊である。

  米軍は1942年8月ガダルカナル島上陸から始まって、43年5月アッツ島、44年2月マーシャル諸島上陸、6月サイパン島上陸、7月サイパン島、さらに硫黄島と上陸して日本軍を殲滅して来た。これらの作戦の主力が海兵隊だった。現在の在沖海兵隊は1945年の沖縄上陸作戦成功以来ここに居着いているのである。

 海兵隊は陸上部隊航空部隊後方支援部隊の3部隊で構成されている。海兵隊はこの三つの部隊がそれぞれに持つ機能をさまざまな規模で組み合わせて作戦を行う。このうち最小限の構成のものがMEU(ミュー:Marine expeditionary unit、海兵隊進攻部隊)と呼ばれる特殊作戦能力をもつ部隊である。

  MEUは敵前上陸部隊・海兵隊のなかでも戦争が開始されたときまっさきに派遣される部隊である。

  沖縄本島には米国の斬りこみ部隊である海兵隊やMEUの作戦を支えるためのさまざまな機能が埋め込まれている。

 宜野湾市の普天間基地、金武町のブルービーチ、勝連町のホワイトビーチ、嘉手納町の嘉手納基地・弾薬庫、那覇軍港、宜野湾牧港の集積基地、伊江町の伊江島補助空港、鳥島などなど、全島の米軍施設が実に有機的に結びついているのである。

以下『沖縄・米軍基地の素顔』(NHK)にある米軍基地を一覧表にまとめて見た。
佐世保: 海軍揚陸艇の母港
勝連町
ホワイトビーチ
海兵隊の港湾施設

海軍揚陸艇の出撃港
31MEUの出撃港
原子力潜水艦寄港地

艦隊病院(有事に組み立てて使用する野戦病院の装備一式、キャンプ瑞慶覧にも保管される。500床のベッドを持つ大病院級設備)
金武町(米軍基地占有率59.6%)金武岬

ブルービーチ
海兵隊の上陸訓練場:水陸両用車や戦闘ゴムボートなどによる上陸訓練やヘリコプターからの海上降下訓練など
金武町
(米軍基地占有率59.6%)

キャンプ・ハンセン
第31海兵遠征部隊(MEU)司令部・2000人・
NBC(核・生物・化学)兵器攻撃に対応するためのガス室あり
155mm榴弾砲実弾射撃訓練場 海兵隊のもつ最強火砲

迫撃砲とロケット砲による実弾射撃訓練
名護市
キャンプ・シュワブ:
海兵隊歩兵部隊(第4海兵連隊)
・NBC(核・生物・化学)兵器攻撃に対応するためのガス室あり
在沖海兵隊武器保管庫(兵器の一括管理)

 射撃訓練場
()迫撃砲とロケット砲による実弾射撃訓練

海兵隊第5偵察大隊(「海兵隊の目と耳」)250人

 リーコン司令部(戦闘用ゴムボートもここで保管)
東村
(米軍基地占有率41.5%)
国頭村

北部訓練場(正式名は「ジャングル戦闘訓練センターJWTC」):
海兵隊の対ゲリラジャングル戦訓練場:700から1000人の大隊規模による1ヶ月の訓練も可能(ジャングル勢力のミサイル基地・集落・麻薬製造所など模擬施設を設置している)
具志川市
キャンプ・コートニー
第3海兵遠征軍(3MEF)司令部=沖縄の全海兵隊員を統括

海兵隊地上部隊
陸軍第505燃料補給大隊(要員160人のうち約100人は日本人従業員)
具志川市
キャンプコートニーの隣接地
タンクファーム
陸軍貯油施設(タンクファーム)
ここから沖縄本島の地下を東西に三本のパイプラインが走っており、その内の2本は、嘉手納基地を経てキャンプ桑江の貯油施設につながり、他の1本はさらに普天間基地までつながっている。
宜野湾市
(米軍基地占有率33.1%)

普天間基地

第31海兵遠征部隊(MEU)第1海兵航空団
 第36海兵航空群(ヘリコプター部隊

 CH53ヘリ 15機、
 CH46亜中型輸送ヘリ(最近イラクで打ち落とされ15人の死者がでたヘリはCH47) 24機、
 AH1攻撃ヘリ(コプラ) 10機、
 UH1汎用ヘリ 7機
 KC130空中給油機 12機
 C12作戦支援機 2機
 CT39作戦支援機 1機

 2800m滑走路
 滑走路西側には兵・下士官3000年、士官300人の宿舎
 ガス室がありNBC(核・生物・化学)兵器=大量破壊兵器による攻撃にたいする訓練が行われる。
北中城村

キャンプズ瑞慶覧(ずけらん)
海兵隊基地
兵站部門G4
北谷町
(英軍基地占有率56.4%)

キャンプ桑江
海軍病院:ベッド150床
名護市・辺野古
弾薬庫
海兵隊辺野古弾薬庫
宜野座村
(米軍占有率51.5%)
コンバットタウン(都市型訓練施設)
名護市、金武町
中部訓練場
指揮所訓練(155mm榴弾砲射撃指揮訓練)
読谷村
(米軍基地占有率46.9%)

読谷補助飛行場
伊江村
(米軍基地占有率35.4%)

伊江島補助飛行場
パラシュート降下訓練
対ゲリラ訓練
嘉手納町
(米軍基地占有率82.8%)
嘉手納基地
米空軍第353特殊作戦群

海兵隊第18航空団
世界最強の制空戦闘機F15イーグル戦闘機48機
第909空中給油部隊350人
KC135R空中給油機 15機
米空軍環境対策部隊
嘉手納町(米軍基地占有率82.8%)

嘉手納弾薬庫
(鬱蒼とした森林の中)
空軍第18弾薬中隊400人
米国太平洋空軍の弾薬庫

ミサイル等の貯蔵だけでなく、ミサイルの定期的な機能チェックも。

沖縄の米軍基地のなかで三番目に大きい(1位 北部ジャングル戦闘訓練センター、2位 キャンプ・ハンセン)。ベトナム戦争当時はサリンガスも貯蔵していた。
沖縄近海 海兵隊31MEUと海軍揚陸艦(佐世保)が毎年2回合同演習「ブルーグリーン」を繰り返している。
山口県・岩国基地 海兵隊航空隊基地
第12海兵航空群(固定翼機部隊 FA18戦闘攻撃機・AV8ハリアー戦闘攻撃機)
鳥島射爆撃場・井砂(いですな)島射爆撃場 普天間基地のコプラ(攻撃ヘリ)の射撃訓練(週2,3回、普天間基地から出撃→嘉手納基地でミサイル・弾薬を搭載→鳥島で演習)
1995-96にはAV8ハリアー戦闘攻撃機が劣化ウラン焼夷弾1250発を発射
・嘉手納基地の130キロ南方海上南部訓練空域 F15制空戦闘機の訓練
1万平方キロ強
那覇軍港 ステーリング・エリア(物資集積地)
天眼桟橋
キャンプ瑞慶覧 艦隊病院
宜野湾市牧港
牧港補給基地・キャンプ・キンザー
後方支援部
第3軍総支援群
兵站部門G4
「沖縄石油精製」(沖縄の民間企業)・平安座島 沖縄基地群と三沢基地に航空燃料・ディーゼル燃料・ガソリンを納入
沖縄市知花
陸軍施設
米陸軍第505燃料補給大隊司令部
在沖米軍の燃料の購入、貯蔵、地下パイプによる送油を菅理
【資料】
『沖縄米軍基地の素顔』(NHK)
『web版日本大百科全書』(小学館)