2003年6月6日 金曜日

日本政治の朝鮮化

他国から武力攻撃を受けた場合の対処方針を定めた戦争準備関連法が今日参議院を通過し成立した。今日を境に、総理大臣と国民との、および、アメリカ大統領と日本国民との関係は、大きく変貌することになりそうだ。この法律に反対した参議院議員は32人だけだった。
※「有事」というのは「戦争や事変などの起ること」(広辞苑)であり、「事変」は「宣戦布告のない戦争」であるから、「有事関連法」は単に「戦争準備関連法」と呼ぶ方が理解しやすい。それをわざわざ「有事」などというボーーっとした名前で呼ぶところが、自民党のうまいところである。
 これまで自民党はなんども転んだ。しかし、転んでもただでは起きなかった。

 94年の自民党下野は自民党の何十年ぶりの大転倒だった。しかし、そのあとの村山社会党と連立をくむという荒業をやてのけた。この連立によって自民党は、社会党を壊滅させた。今回の反対32人という数字はこのときの荒業の戦果だ。

 小泉政権の成立など同じ手法である。森内閣のもとで株価がどんどん下がった。「森首相が退陣すれば2000円あがる」とも言われた。そうして森内閣は倒れた。しかし、小泉内閣では「改革なくして回復なし」のキャッチフレーズで、株価の低迷は当然のことにしてしまった。「うまいもんだなあ」と嘆息するばかりだ。

 今回の戦争関連法は、朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の助けなしには成立しなかった。朝鮮の冒険主義的な外交政策は自民党にとって戦争準備を具体化するまたとない追い風となった。

 しかも、朝鮮にとっても、日本の戦争準備には大きなメリットがある。朝鮮は、人心掌握のために残された手段は国家の危機をを演出しそこへ国民を動員するほかなくなっている。日本の戦争準備はそうした戦略の展開にとってまたとない追い風である。この意味では、戦争準備関連法は朝鮮の求めるところでもあった。

 小泉首相は参議院での戦争準備法案採択の前の総括質疑において、
私は奴隷の平和は選ばない。平素から日本の平和と独立を侵そうとする勢力に対して断固たる決意をもって抵抗する備えがあって始めて戦争は防げる。
と答弁した。まったくの詭弁である。大日本帝国はそのような備えがあったからこそ国民を塗炭の苦しみに陥れる大戦争を防げなかったのである。アメリカはそのような備えがあるからこそ、次々と戦争を引き起こしているのである。

 この答弁はこうした詭弁性よりももっと注目すべき内容がある。この答弁の「日本」を「朝鮮民主主義人民共和国」に置き換えれば、金正日政権の国民犠牲の国家運営のための政治宣伝そのものとなる点である。この意味で戦争準備関連法は日本政治の朝鮮化なのだ。
 「奴隷の平和」についていえば、自民党が戦後一貫して追求してきた日本平和は米国への服従によって与えられる奴隷の平和そのものであったことは論を待たない。正確には「沖縄県民に米国への忍従を強いることによって得られる日本の平和」というべきか。