2003年4月26日 土曜日
琉球列島1200キロに咲く方言の花

野原三義先生の琉球方言学概論の授業で、琉球列島の最北端・喜界が島の喜界町板嶺から、最南端・与那国島与那国町与那国までの島々(有人島が45あるそうだ)の25の市町村を選んで、

「○ おじいさんは(毎日)酒ばかり飲んでいる」
「☆ おじいさんは(毎日)酒ばかり召し上がっている」
ちなみに、郷里三瓶方言では「じーやんは さけぎり 飲みよんなはる」ぐらいかなあ。
がどう語られるかをnternational Phonetic Alphabet(国際音標文字)示し、一つ一つ発音していただいた。

 日本語は大きく「本土方言」と「琉球方言」に二分される。これは定説だそうだ。
 本土方言の仲間はまたさまざまに細分され、お互い疎通しない方言も数多い。
 同様に、というか、それ以上に、琉球方言の下位方言は相互にほとんど通じないらしいのだが、それがどの程度相違しているのか、を知らしめようと準備していただいたもののようだ。

 私の能力では正確な発音の紹介はできないが、おおよそこんな違いだということを伝えるために各地の発音を、ternational Phonetic Alphabet(国際音標文字)ではわかりにくいので、大略ひらがなに移して並べてみよう。○印は普通の表現、☆印は敬語表現である。

 喜界が島と与那国島の間には、たしかに、津軽と薩摩くらいの差がありそうだ。


場所発音
喜界町板嶺○ っあじや せーばっかい ぬーでぃ
☆ っあじや せーばっかい みそーち
名瀬市小湊○ ふぅすや せーべーり ぬるん
☆ ふぅすや せーべーり もそちょん
瀬戸内町諸純☆ ふっしゅーや しひーびーひり みしょーちゅり
瀬戸内町与路☆ っおっしょーや せーばっかる もしょちゅーる 
徳之島町手々☆? ふっすーや さきべーん んきゃぎてぃ
和泊町国頭(くんじぇ)☆ ぢゃーぢゃーは さきべーどぅ っおいしゅる
与論町茶花☆ っうふゎー さいばっかい っあがてぃ
国頭村安波○ っいんめーや さきべー ぬみん 
宜野座村漢那○ ぷーめーや さきんちゃる ぬみう
☆ ぷーめーや さきんちゃる ちゃーぎうー
勝連町内間○ っうすめーや めーにち さきばか ぬれーちゅん
☆  っうすめーや めーにち さきばか みそーちょん
那覇市西新町○ たんめー めーなち さきびかー ぬろーん
☆ っうすめー めーなち さきびかー うさがとーん
仲里町真謝☆ たんめーや さきがちゃー うさがとーん
平良(ひらら)市大神○ うぷうあ さきてーんどぅ ぬみい
平良(ひらら)市西里○ しゅーや まいにち さきうちゃーん ぬみうい
☆ しゅーや まいにち さきうちゃーん んきゃがりゆい
下地町来間○ しゅーや みにつぃ さきうちゃーな ぬみ
☆ しゅーや みにつぃ さきうちゃーな んきゃぎうぃ
伊良部町伊良部○ しゅーや さきうちゃーな ぬみ
伊良部町国仲☆? しゅーや さきばかーる うきゃぎうる
多良間村塩川☆? しゅーや さきうてーんどぅ んかぎわーりる
石垣市川平○ ふしゅまいや さきたんがーどぅ ぬもーり 
竹富町竹富○ っうしゅまーいや ぐし(御酒)ばーいどぅ ねおだ
竹富町小浜○ っあうちぇー ぐしたんがんどぅ ぬむ 
☆ っあうちぇー ぐしたんがんどぅ んげーる
竹富町黒島東筋○ っうぶづぁー ぐーしたんかばどぅ ぬみべ
☆ っうぶづぁー ぐーしたんかばどぅ ぬみわーるどら
竹富町古見(こみ)○ っうぶじぇー さきたんが むみぶる
☆ っうぶじぇー さきたんが にぎぶる 
与那国町与那国○ っあさじゃ さぎばがい ぬみぶる
☆ っあさじゃ さぎばがい っうやしわーる