2003年1月28日 火曜日
 これくらいの公約違反

 小泉首相が国会で「これくらいの公約違反はたいしたことではない」と答弁したことが顰蹙をかっている。民主党の菅直人代表が「8月15日の靖国参拝」や「国債発行30兆円枠」など、小泉首相の重要公約がみな投げ捨てられているではないか、と質問したのにたいする弥縫答弁だった。

 相手が小泉より先に新年の伊勢神宮参拝に参じた菅代表だから、「靖国参拝は諸外国の反応を考え、あまり目立たない1月を選んだ。8月15日に参拝できないのは残念だが、英霊への敬意は十分捧げられたのではないかと確信している」とか答弁すればたいした問題にならなかったのだが、「これくらいの公約違反はたいしたことではない」と公約一般の議論に発展させたのが小泉の失敗であった。

 公約一般論として小泉が「公約には違反してよいものが沢山ある」と認識しているということになってしまっては、国民のなかに早晩深刻な幻滅感が広がることになるのは避けられないだろう。

 小泉は行き詰まるたびに「方針は変わっていない」「問題はなにもない」と強弁してきたが、今回さらに「たいしたことではない」というフレーズが加わった。だんだん「大本営発表」に似てきてはいないか。そのうち「退却」を「転進」といい始めるかも。

 しかし、一番大きな問題は「8月15日靖国参拝」が思い通りにはできない情勢が国内外に生まれていることである。あさって1月30日は小泉を被告とする「靖国公式参拝違憲確認訴訟」の第4回口頭弁論(松山地裁12時30分集合、13時30分開廷)だ。