2002年10月30日 曜日
忘暮楼の死後の扱いについての覚書

現代の葬式の原形は実に戦没者の葬式であった。ほうって置けば私もその戦没者用の葬式で送られることになるだろう。しかし、それはあまりにもつらい。私はそのご自分の「葬式」について考え続けてきた。そして今日ある程度構想がまとまった。家族への伝達事項として今日の段階での結論を書いておこう。私は母への親孝行のつもりでお経を上げたり、仏壇を拝んだりしてきたが、信仰は持っていない。無神論者に近い。その立場での手続きとなる。

  1. 「ひっそり静かに消えていく」ことが私の死後の目標のすべてである。したがって宗教的な、あるいは民俗的な通過儀礼はすべて廃し、非宗教的な送別行事も一切行わない。

  2. 死亡確認の後は直ちに葬儀社(伊予公益ー池永氏)に連絡し@「通夜」の部屋の確保、A遺体の移送、を依頼する。

  3. ただし、読経その他の宗教的行事あるいは守り刀、死に水などの民俗的行事は一切行わない。

  4. 遺体は、密閉した棺桶に入れて部屋の隅に安置し、他人に死者をのぞかせない。火葬許可が下りるまで何人かの家族が棺桶の保護に当たる。家族以外の同席はお断りする。

  5. 火葬許可が出れば葬儀社に頼んで簡素な車、または寝台車で遺体を斎場に移送し事務的に焼却する。

  6. 骨拾いはしない。遺骨、遺灰はすべて斎場で廃棄してもらう。

  7. 葬儀や偲ぶ会などは一切やらない。初七日などの死後の法要、お盆行事、年忌など一切の宗教的儀式はしない。

  8. 記念行事として墓地に花木を一株植樹する。死期が春なればサンシュユ、夏なればムクゲ、秋なればハギ、冬なればサザンカ。

  9. 後日、本人の執筆による挨拶状を関係者に送付する。挨拶文案は生前、正月ごとにしたためることとし、挨拶状にはもっとも新しいものを採用する。

  10. 忘暮楼死後は法眼寺の檀家を離脱する。