2000年 12月8日 金曜日

 戦時下の心得


   斎藤隆夫政治論集をやっと読み終わった。今年も何冊か良書に巡り合ったがこの本も間違いなくその一冊である。

 忘暮楼は人生についてはどちらかと言うと悲観主義者で、いずれまた戦争体制に入り一人一人の人間が試されることになるのではないかと心配している。忘暮楼はいつのまにか軍隊からお呼びのかからない年になったので、いまさら軍隊での処世法もないのだが、若い人々には

  1. もし、軍隊内で人間性を失いたくなかったら、一人前扱いされようとするな。鳴かず飛ばずの兵隊に徹せよ。ましてや出世などちらっとでも考えては行けない。ビリで入隊してビリで除隊せよ。
  2. 自分の命をを守るために、身体を鍛えよ、射撃能力を高めよ
と勧めたい。

 戦時下における精神活動のお手本は斎藤隆夫に学びたい。特に次の2点。

  1. 対戦国の立場を理解すること。
    (相対主義。これは今日でも言える事で、忘暮楼が朝鮮政府のすることがほとんど理解できていないのは、「鬼畜米英」的国際理解から脱していないということだ。)
  2. 実現不能な、つまり偽善的な戦争目的を見抜くこと。(現実主義。)

 今日は奇(く)しくもマレー半島・真珠湾奇襲、日米開戦59周年の日である。この記念日を全く取り上げない新聞社もあったが、産経新聞の「サンケイ抄」は例のごとく、といった感じの文章を書いている。明日はそれを斎藤隆夫の議論と比較してみたい。