2008年3月21日 金曜日 午後 9:00:06


今年の「伝統芸能愛好者の集い」(松山市民会館中ホール)は六月一日である。今年はひとりでの出演、ちょっとさびしいがのんびりと取り組んでみたい。

選曲に迷ったが、今年は
1)南洋浜千鳥節
2)屋慶名(やけな)クワデーサ節
の二曲に挑戦することにした。

「南洋浜千鳥節」は叙情性にとんだ美しい曲。戦前サイパンやロタ、硫黄島など南洋諸島に出稼ぎに行った沖縄県人が多かった。三線を担いで海を渡った出稼ぎ「唄シャー」たちによって故郷の親兄弟を思う曲が何曲もつくられた。「南洋小唄」とこの「南洋浜千鳥節」とはその双璧をいうべきだろう。
南洋諸島はもともとドイツの植民地であった。第一次大戦でドイツは敗れた。戦後、国際連盟はこれらの諸島の人々の自立を援助するという名目で戦勝国(火事場泥棒のようであったが・・・)に仲間入りした日本に統治を委任した。委任統治された地域を植民地化することは国際法違反だったが日本政府はどんどん植民地化を進めた。
そんな事情はあったが、沖縄県民にとっての南洋諸島は数少ない出稼ぎ先であった。
これらの島々は後にアメリカ軍の徹底的な攻撃を受け、島にいた沖縄出身者から多くの犠牲者がでた。

「屋慶名クワデーサ節」は太平洋に面する沖縄・勝連半島が舞台である。平安座島を繋ぐ海中道路の入り口あたりが与那城「屋慶名」である。

「クワデーサ」はもと「コバテイシ」、「クファデーサ」ともいい、和名は「モモタマナ」と呼ばれる美樹である。「モモタマナ」というのは「桃+玉菜」、桃のような実と玉菜(キャベツ)のような葉っぱをつける樹ということ。すっと直立した幹の高い位置から四方八方に水平に枝を伸ばして沖縄の灼熱の太陽をさえぎるすばらしい緑陰を作ってくれる。

※「クワデーサ」のお勧めサイト
http://divingcat.net/hanahana/ma-mo/mo/momotamana.html
※樹形は次のページ
http://www.okinawajoho.jp/gazou/momotamana2.jpg

この唄は屋慶名のすばらしいクワデーサを背景にミヤラビ(娘)たちへの想いを歌うのである。最後の歌詞は「屋慶名のクワデーサは美しいお屋敷と向かい合って立っているが、私は毎夜あの娘とむかいあって語り明かしているよ」と言ったものだ。