2007年4月11日
日本軍の性奴隷制
老馬新聞

今日のしんぶん赤旗に中央大学教授吉見義明さんの「性奴隷制つくり管理したのは軍」というお話が出ていた。お勉強のつもりで要点を書写しておく。

  1. 定義:「従軍慰安婦」とは、日本軍の管理下におかれ、無権利状態のまま一定期間拘束され、将兵に性行為を強制された女性のことである。
  2. 問題の本質:軍慰安所制度をつくり、管理・統制し、維持したのは日本軍であるということ
  3. 軍慰安所つくりの最大の目的:軍人たちを帰還させず、泥沼の戦場に長期間くぎづけにしたため「慰安」の提供が必要となった
  4. 軍と業者:軍は業者を手足として使ったが、軍の決定なしに、業者が勝手に軍慰安所を開くことはできなかった。
  5. 女性たちのおかれた状態:軍慰安所では、女性は軍人を拒否できず、廃業の自由もなく、外出の自由もない、まさに奴隷状態だった。
  6. 陸軍大臣の指示:陸軍大臣の依命通牒(1938)には「募集等」は「派遣軍において統制し」「周到適切に」業者を選び、その実施に当っては「憲兵および警察当局との連携を密に」せよ、と指示されている。
  7. 女性集めにおける犯罪:朝鮮や台湾では女性はほとんど@人身売買A誘拐(「工場で働く」などと言ってだまして連れ去る)B略取(脅して連れ去る)によって集められた。これらはすべて当時においても犯罪であった。業者が犯罪を犯せば、当然、それを指導監督する軍や警察に責任がある。
  8. 軍は共犯:軍が女性が誘拐されてきたことを知りながら解放しなかったことを示す軍人の回想があり、犯罪を知って「慰安婦」にすることを許せば軍も誘拐の共犯となる。
  9. 未成年:慰安婦にされた植民地の女性は多くが未成年者であった。
  10. 国際世論の関心:このように慰安所制度全体が軍のための性奴隷制であり、国際世論はこの制度を作った日本の責任を問うている。
  11. 国際世論と阿部首相:阿部首相は「官憲が家に押し入って人さらいの如く連れて行く強制性」があったか、なかったかを問題にしているが、「官憲による暴力的な拉致」意外は問題ない言っているようなもの。国際世論の理解を得られるわけがない。
  12. しかも「官憲による暴力的拉致」はあった(1:中国人「慰安婦」第二次訴訟(1996提訴)では一審、二審ともに、日本軍が女性を暴力的に拉致し、監禁して暴力をふるった事実を認定し国の責任を認めている。
  13. しかも「官憲による暴力的拉致」はあった(2):ジャワ島スラマン慰安所事件では、日本軍の将校・警察が、抑留所から若い女性を暴力的に慰安所に連行している。今回の米国議会での公聴会で被害者の一人がこれを証言した。詳細は1994年のオランダ政府の調査報告書。
  14. 米議会での決議の意義:いまもなくならない戦時性暴力をなくすための人類全体の課題の追求ととらえたい。
  15. 日本の課題:「従軍慰安婦」問題を人権の視点できちんと解決すること。また国会に調査機関をおき、いまだ非公開の資料を含めて根本的に調査士、被害者の声を聴取することも必要。