2000年5月29日(月)晴れ  
『女高怪談』

韓国映画『女高怪談』を観た。大学進学がすべての「有名女子高」。生徒たちを受験戦線に総動員すべく教師の暴力が炸裂する。競争第1の教育方針の中で生徒たちの友情がひきちぎられていく。

 9年前に、一人の生徒が教師の暴力的管理主義教育に耐えかねて、美術室で自殺した。この生徒が『鬼神(クイシン)』と化して夜な夜な学校に出没し、教師に対する復讐が続く。

 『鬼神』は日本の幽霊より格段にパワフル。足もある。教師が2人が虐殺される。友情を裏切った生徒が襲われる。1998年の作品。女子高校生たちの圧倒的支持を受けて、その年同時に上映された『ゴジラ』を上回る興行成績をあげたそうだ。

 大団円。鬼神は意外な人物に乗り移っていた。彼女の親友と、鬼神となった生徒の9年前の友人(新米教師)が復讐の停止を必死に訴える。そして鬼神はフッと消える。

 その後だ。教室の天井に血が染み出したかとおもうと、壁という壁、カーテンというカーテンに鮮血が滴り落ち始め、垂れ落ち続ける。教室全体が血にまみれる。

 こんな光景は始めてみた。感動的だった。日本の学校の教室も実は血が流れつづけているのではないか。心の血、からだの血、命の血。教師の暴力、いじめの暴力による血だけではない。「神の国のために命を捧げよ」と生徒をそそのかしたのもこの教室だった。