2000年4月30日曇りちょっと雨   
「ベトナム南部解放・祖国統一25周年」
私たちの任務は終りました…


1975年の今日、午後8時過ぎ、ヘリコプターによるベトナム脱出の拠点となっていた在越アメリカ大使館から、海兵隊員や特攻隊員を満載した2機の軍用ヘリコプターが、海上に待機する米艦隊を目差して飛び立った。取残された上層ベトナム人や韓国人が米兵を罵っている。そして、それがベトナム人によるベトナム南部解放の瞬間であった。

 今日のテレビでベトナム戦争当時、女性だけの部隊、「長い髪」部隊で祖国の統一と南部解放のために前線で戦った女性たちがこもごも戦争終結25周年の感慨を語っていた。

 私たちの任務は終りました。
 この平和のために戦ったのですから。
 これからは子どもや孫たちの幸せを願って生きていきます。
 
 一点の曇りもない満足感、誇らしい達成感、年老いた女性たちはしあわせそうだった。それはきっと戦死した仲間たちの喜びででもあるのでろう。

 振り返って、太平洋戦争を兵士として戦い生き残ったわが国の老人たちはどうなのか。「わしらは、いまのこの日本を作るために命がけで戦ったのだ」と言う人はいないのではないか。かえって口を開けば、「戦後憲法を変えろ」「戦前のように靖国神社を国家で護持せよ」「教育勅語を復活させよ」などと叫ぶばかりの人もいて、命がけで戦いぬいた成果への誇りなど感じられない。

 勝たなければ平和を実現できない戦争と、負けなければ平和が実現できない戦争の違いは、歴然たるものである。