2000年4月23日日曜日快晴 高知県北川村「モネの庭」訪問    
額縁景観

 高知県の北川村は室戸岬へ行く道の途中にある人口1600人ちょっとの小さな村である。この村の村長が、セーヌ川下流の村、ジベルニーにあるモネ記念館の「花の庭」と「睡蓮の池」を、村を貫く奈半利川に臨む丘にそっくりコピーした。

 4年間かけて造園しこの4月から一般に公開。来年の3月末までは無料である。お客さんがひっきりなしにやってくる。小さな村は駐車場が足らず、隣の町に臨時の駐車場を構え、そこから無料のシャトルバス2台をフル回転させている。

 「花の庭」にはジベルニーから送られてきた花々が満開である。睡蓮のほうは、まだ苗が幼くてモネの絵の雰囲気にはなっていない。それで、無料なのだろう、とバスを待つあるご婦人は辛らつであった。

 それでも、モネの睡蓮の池の雰囲気は十分出ていた。例の青い橋も実物のままで橋にたたずめばここはジベルニーである。

 公園の中の小川を見て、「なんの変哲もない三途の川やのに…」とは、恐るべき小学生の捨て台詞であったが、これはまあ、物を知らぬ腕白小僧の無知蒙昧と笑っておこう。

 しかし、確かになんの変哲もない枝垂れ柳が、この公園にあるとまさしくモネなのである。「額縁景観(フレームスケープ)」という言葉が浮かんだが、こんな言葉はあったっけかな。この丘から見える太平洋さえ大西洋の見える。

 鳴門の「大塚国際美術館」に続いて四国が生んだ2番目のコピー・パークである。どちらも実物大だあるのが好ましい。北川村の「モネの庭」の強みは、年を経るにしたがっていよいよ本物に近づいていくところ。これからが楽しみだ。

 北川村村長さんに拍手を送っておきたい。