2000年3月19日(日曜日) 雷雨
軍隊の文化


 軍人墓をめぐっていてわかりにくいのが軍隊の階級。忘暮楼は、学校で、軍隊の階級について教えてもらったことはなかったし、自分で勉強したこともなかった。必要がなかったからだろう。

 これまでの30年間の教師生活のなかで、生徒たちに「国家のために死ぬことの尊さ」などという「近代国家の常識」や「他国の人間を平常心を持って殺すための心構え」などを教えずにすんだことは幸せなことだった。ひとえに日本国憲法のお蔭である。

 天皇の軍隊はさきの戦争で連合軍に叩きのめされ、日本国憲法の下で解体されたが、軍隊的な考え方も雲散霧消したかというとどうであろうか。

 金照年先生(韓国テジョン市にある韓南大学の教授)は、松山大学での講演で「軍事文化」の問題を取り上げておられた。金照年先生によれば、韓国人の思想状況としての軍事文化には五つの特徴がある。


第1の特徴 画一性 「権力者がもっている考え以外の考えは間違っている」
第2の特徴 階級性 「外観の良い人は偉くて、外観の良くない人は人間のクズである」
第3の特徴 内容中央集権的な閉鎖性 「なぜ?という質問を拒否し、批判を拒否する」
第4の特徴 原則不在のオポチュニズム 「勝つか負けるかがすべて」
第5の特徴 暴力性 「自分だけが善で自分だけが真実だ」

  こうやって並べてみると、忘暮楼の職場など、金照年先生に見せると「これは軍事文化そのものです」と喝破されそうだ。