2000年02月17日(木曜日)
点数主義とウソツキ警察


 警察の自己保身のための事実隠蔽事件が続く。今や警察組織全体がウソで塗り固められそうな感すらある。

 警察庁では、国民の信用回復をねらって、警察の記者会見での「うそ発見器」使用を検討している、という。(これは忘暮楼のウソ)

 以下、新潟警察本部のウソ発表の経過をまとめてみた。警察は「二つの不始末」「三つの不適切対応」を世間に知られないために、組織を上げてのウソ発表に踏み切ったのだった。

 日経新聞の社説が、警察が点数主義を採っているかぎり、つねに「事件の予防」より「事件の検挙」が評価されるから、こういった不適切対応は跡を絶たないだろう、と述べていたのが卓見であった。

 忘暮楼がこの事件で最初に思ったのは、この行方不明の女性はひょっとして北朝鮮に拉致された人々に数えられているのではないか、ということだった。案の定、正式には名前は出ていなかったが、噂としてはそういう観測もあったのだという。警察が行方不明の女性の捜索に本気になっていなかったのは、警察が「北朝鮮拉致説」に傾いていたからだ、との報道があった。やっぱり、という感じだ。

  
1889年佐藤容疑者が女の子を連れ去ろうとした。強制猥褻未遂事件で逮捕される。
警察の不始末 1県警は佐藤容疑者をコンピューターに登録しなかった。
1990年女の子が行方不明となる。
警察の不始末 2警察は捜査を三条市周辺市町村の範囲に絞った。佐藤容疑者が住所は高速道路で40分ほどの柏崎市。警察はここを捜査対象からはずしていた。
1996年1月容疑者の母親が柏崎署に容疑者が暴れることについて相談した。
警察の不適切対応 1「署員は事情を十分聞かず『保健所へ行ってくれ』と話した。
2000年
1月28日

この日午後1時半ごろ
佐藤容疑者の母親(73歳)の要請を受け、柏崎保健所の職員や医師ら計7人が佐藤容疑者を医療保護入院させるために自宅を訪れた。
警察の不適当対応 2保健所職員が「男が暴れて手におえないので警察官3人を応援にきてください」と柏崎署に応援を頼んだものの「人手不足でいけない」「保健署で対応してほしい」として拒否。
警察の不適切対応 3柏崎署から動静を尋ねる電話があったので「身元のわからない女性がいるので一人でいいからきてほしい。」と求めたが、柏崎署は「保健所で対応してくれ」と応援を断った。
警察のウソ 1 県警「電話で行くことを伝えたが、男がおとなしくなったので必要ないと(保健所側から)言われた」と反論。
このあと病院に運ぶ途中で名前や住所を聞いて、女性が9年2ヶ月前に行方不明になっていた三条市の女性であることが分かった。
やっと警察が出動保健所側は、行方不明女性の発見したと柏崎署に通報、署員が病院に駆けつけた。
警察のウソの準備沢恒夫捜査一課長、「第1発表者に対する配慮」からという理由で、小林本部長と百田治夫刑事部長に事実と異なる発表をすることを説明。実際は、柏崎署の怠慢を隠蔽するための謀議だった。
警察のウソ 2★黒い部分が虚偽発表の内容です。あかい部分はこの発表で、警察が不始末をごまかすためにカットした部分です。

「午後3時頃、 柏崎市内の病院で(ではなく自宅で)男が暴れているという通報を受けた(が応援を拒否し、その後の、身元不明の女性がいるとの通報も無視し、) 警察官がその病院に駆けつけ(た事実はない。) (保健所が女性が行方不明者であることを確認したとの連絡を受けて、慌てて病院へいった。)女性の指紋を調べ(遅れ馳せながら警察としても)身元を確認した。」 と虚偽発表。

警察の告白長谷川部長、 保健所の応援要請に答えなかった理由について「(保健所から「必要ない」といわれたのではなく)おとなしくなったと聞いて、柏崎署が行く必要はないと(勝手に)判断した」と訂正した。
警察の陳謝「保健所の要請に迅速に対応できなかったことは申し訳なく思っている」と陳謝。
警察のウソ 3虚偽発表の理由を「関係者に問い合わせが殺到するなど、迷惑がかかることをおもんばかった。」「誤解を与える表現で申し訳ない」を釈明。自らの不始末の隠蔽のための協議発表であったことを隠した。
(参考)
サンケイ新聞「産経抄」の指弾
『関係者に迷惑がかかることをおもんばかったのではない、自分たちの怠慢が責められることをおもんばかったのである。「誤解を与えて申しわけない」という釈明があったが、誰が何を誤解するというのか。誤解ではなく、正解されることを隠蔽したのである。』