2001年 5月30日 水曜日

 集団的自衛権って…?


   しょっちゅう耳にしているんだけど、なんのことか分かりにくい言葉がある。集団的自衛権もその一つ。

 まず、定義。

集団的自衛権 弟がガキ大将に殴られている。そこで兄が加勢に入る。
(自国と密接に関係ある他国が武力攻撃を受けたとき、自国が攻撃されていないにもかかわらず、その侵害を実力で阻止する。)
個別的自衛権 殴られた本人が相手にし返しをする。
(自国に危害、侵害が行なわれたときに、武力をもってその侵害行為を排除する。)

 中谷防衛庁長官が参議院予算委で、今はやりのジョーク答弁のつもりで、

「総理への攻撃、質問攻撃に対して、集団的自衛権で答えさせていただきます。」
と答弁して顰蹙を買ったのだったが、まあ用例としては間違ってはいないわけだ。

 日本の自衛隊は詳しくは「個別的自衛権行使のための軍隊」という触れこみであった。個別的自衛権はどの国もあるぞ、といって「憲法違反」の非難を免れようとしていたわけだ。

 ところが今度は、小泉首相が

「憲法の枠内で集団的自衛権の問題も検討する」
と言っているところをみると、自衛隊は「集団的自衛権行使のための軍隊」でもあるということにしようとしているらしい。そうなるとどんなことが出来るようになるのか。

 参議院予算委員会での筆坂秀世議員の質問に対する田中真紀子外務大臣の答弁によると、これまでに集団的自衛権という名目で軍事行動を起こした国は米国とソ連だけだという。NATO(北大西洋条約機構)もリオ条約(全米相互援助条約)も、集団的自衛権を持ってはいるが発動したことはないのだという。

 だとすると話はわかりやすくなる。米国やソ連がやったようなこと日本も出来るようにするということだ。田中真紀子外務大臣が、米国とソ連が集団的自衛権を発動した事例としてあげたものは次の通り。

米国ベトナム戦争(1961〜1975)
ソ連アフガニスタンでの軍事行動(1968)と
チェコスロバキアでの軍事行動(1979)

 いずれも、米国やソ連の国民はそれが一体何の為の戦争なのか最後まで理解できず、そのこと事態が兵士の退廃を含めて大きな社会問題となった戦争であった。つまり、軍部と軍需産業のみに意味があった戦争であった。

 日本政府・米政府・日米の軍需産業は日本人にそのような戦争をさせようとしているのであろうか。