2001年 5月21日 月曜日

 スポーツでの死亡事故(熱中症)


   同僚から月刊誌『Baseball Clinic』5月号の「暑い夏を乗り切る水分摂取と体調管理に関するアドバイス」(立教大助教授・沼澤秀雄氏)を見せてもらった。この論文のなかに「日本体育・学校健康センター」が「1975年から1990年までの16年に報告している小学校から高校までの死亡事故」の資料が引かれている。前々から欲しかった資料であった。

 この資料は「熱中症」による死亡事故を取り扱っている。下の表のように野球がダントツ(約24%)に多いのだが、実は野球の場合は、ピッチャーが打球を受けて死亡するケースがかなりあるのだそうで、引き続き熱中症以外の事故の資料をさがしてみたい。

部活動
野球19人
ラグビー8人
サッカー7人
山岳部6人
剣道5人
陸上5人
ハンドボール4人
卓球3人
バレーボール3人
アメリカン・フットボール2人
ソフトボール2人
テニス2人
バスケットボール2人
その他10人
合計78人

 以前取り上げたが、日本体育協会は暑熱環境でのスポーツ障害予防のために「熱中症予防のための運動指針」を発表しWBGT(Wet Bulb-Globe Temperature=湿球黒球温度指標)28度以上の場合は厳重注意の区分であるから、激しいスポーツを中止するよう指示した。

【参考】WBGTの計算式
屋外の場合:0.7×湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度
屋内の場合:0.7×湿球温度+0.3×黒球温度

 沼澤さんはこのWBGTについて論文のなかで次のように書いている。

 
 

 私たちが調べたサッカーの全国大会においては、雨や曇りの妃を除いて日中はほとんどがこの運動厳重注意範囲にありました。

 高校野球の場合も各地の地方予選の九畳で測定したWBGTは大半が28度で厳重注意区分、その日の最高気温では30度を超えることもあったようです(平成11年度ジュニア期の夏期トレーニングに関する研究--第3報--)。 

 

いよいよ高校野球は夏の大会が始まる。主催者(朝日新聞社・高野連)の責任は重大である。