2001年 4月9日 月曜日

 ダムと洪水 その2


   『水の自然誌』(E.C.ピルー)は、

 

人口のダムがもたらす恩恵は下流域での洪水のコントロールだが、ダムの背後の貯水池に貯められた水はそれ自体が洪水であり、かつて乾いた土地だった地域を恒久的に水中に沈め、先住生物を殺す、あるいは追い払う。

と書いている。ここからあとは次のように進行するのだと言う。
 

1 貯水池が植物遺体を大量に含む。

2 この遺体が土壌中の水銀を吸収する能力を持つ細菌を増殖する。

3 その細菌が、水銀を魚が摂取できるメチル水銀に変える。
 メチル水銀は土壌中のもとの水銀化合物の100倍の毒性を持つ。

4 こうして水銀が食物連鎖に入りこみ、次第に濃度を高める。
 食物連鎖がこの連鎖の頂点にいる魚に到達するころには濃度は100万倍にも高まる。
 1.のために、水銀汚染は天然湖水よりも貯水池ではるかに置きやすい。 

5 腐敗する植物遺体はもう一つの問題を生じる。
 二酸化炭素とメタンの大気中への放出である。

6 したがって水力発電のための貯水池は、石炭による火力発電機と同じ量の温室効果ガスを放出する場合もある。

7 したがって、水力発電は実際には「クリーン」な電力ではない。

やれやれ、われわれはどこでボタンをつけ間違ったのだろうか。