2001年 3月11日 日曜日 | ||||
自民党の解党的改革のために! |
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おとといだったか、自民党のある実力者が「森首相は自民党にしか分からない言葉で首相辞任の意思表明をするんだよ」と予言していた。何のことだろうと思っていたら、森首相は昨日の自民党5役会で、「当面の政治課題に全力で取り組む。総裁選挙を前倒しする」と語ったと言う。これが自民党にしか分からない言葉だったようだ。なるほど、分りにくい。 昨日の新聞は「首相も権力構造の中の駒にすぎないことが露呈した」と評していた。今に分かったことではないと思うがその通りである。その権力の問題。 今、「権力」の問題で、影響力を発揮している人に柄谷行人という人がいる。この人が「技術としての政治----アナーキズムと権力の問題」と題するインタビューで、個人への権力の集中を排しつつ、かつ優れた人を指導的な地位に座らせる技術として、くじ引きを提起している。(「週間読書人」3月9日付)
ミーハー的ないいかたであるが、これはそうとう面白いと思う。 現在も、例えば「検察審査会」(これも権力機関のひとつかな)の場合、くじ引きが活躍する。ざっというと
といった風である。 また、よく知られているように公職選挙法第95条も
と、大騒ぎになること必定の深刻な問題をごくあっさりと片づけている。 ということは、もし、首相を公職選挙法で選出するというようなことになれば、首相がくじ引きで選ばれることが十分あり得るということになる。 さらに『日本大百科全書』(小学館)には
とか、 といった例も記載されている。 ということになると、「政治の技術」としても「日本の政治伝統」からいっても、柄谷行人のいっていることは、十分うなづけるのである。 さしあたり、自民党の総裁選挙当たりからこの「選挙+くじ」方式を導入したりすると自民党の「解党的改革」がみごとに始動すること請け合いである。 | ||||
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