2001年 1月23日 火曜日

 aggressiveness of children


   畏友K氏から1995年12月23日付日経新聞のコピーをもらった。いじめの背後にある「子供たちの攻撃性」に関する早稲田大学人間学部菅野純助先生の見解が紹介されている。本格的ないじめ対策を考える際の指針のひとつとなりうる内容と見る。
 この記事は6年前のものであるから、先生のご研究は現在ではさらに進んでいるのであろうが、それはまたの機会にまわすことにしてとりあえずこの記事の内容を紹介しておこう。ここで取り上げられている「サブスクール」には高校の部活も入れてよい場合があるかもしれない。

 
 

  • いじめという現象の背後には抑制のきかなくなった攻撃性が存在する。

  • 攻撃性は、

    1. 何かを求めても得られない欲求不満状態にある時(「求不得苦」だ…)
    2. 不安や内的緊張が高まった時
    3. やり場のない敗北感や劣等感にとらわれている時

    に生じやすい、といわれている。

  • 攻撃性の発生源1 学級

    いじめが多発あるいは激化してしまう学級には次のような特徴がある。

    1. 子供たちが一種の愛情飢餓状態に陥っている。
    2. 子供たちが充実感や達成感を得る機会が乏しい。
    3. 競争関係が激しすぎる
    4. 何をしてよいか、何をしてはならないかの基準があいまいである。
    5. しめつけが厳しすぎたり自由が認められず、窮屈な雰囲気である。

  • 攻撃性の発生源2 家庭

    子どもの攻撃性を生む家庭には次のような特徴が見られる。

    1. 子供たちの心の中で親に対する愛情欲求とあきらめがいりまじっており、傷つくまいと開き直っている。

    2. 親の心に余裕がなくて子供の心の内側まで気づけない。

    3. 放任状態である。

    4. いつも小言ばかりで認めたり励ましたりすることがない。

    5. 家の中でくつろぐことが出来ない。

    6. ……
 
  • 攻撃性の発生源3 サブスクール

     サブスクール(学習塾、進学塾、水泳・サッカー・野球などのスポーツクラブ、ピアノやバレーといったお稽古事)での心理的体験も子供の攻撃性を昂進する要因となっている。

    1. 子供たちはサブスクールで、例えばチームプレーをしながら、相手の非を責めたり相手の人格をけなすことを学んでいる。子供たちは絶えずコーチの罵声を浴び、「ドンマイ、ドンマイ」の掛け声は影を潜めている。

    2. あるサブスクールでの人間関係(指導関係、ライバル関係)に自分の能力を集中しなければならない場合、別の場面を緊張のはけ口やくつろぎの場とすることでバランスを取ろうとする。
      このような状況が加害側の子供たちの「なんだかわからないけどむかつく」「いじめると面白い」といった言葉を生み出す。

    3. かれらは自らの心理的ストレスに突き動かされ、そのストレスを鎮めるために、いわば自己治療的にいじめを行っている(とも受け取れる)。