2001年 1月5日 金曜日

 私学助成運動の性格


   アメリカ政治の用語で言えば、私学助成運動を進める愛媛私教連や私学助成を進める会は「圧力団体」であり、その運動は「草の根ロビーイング」と称される手法によっており、活動家たちは「ロビーイスト」である。以下「ブリタニカ」の説明である。21世紀初頭の運動の展開を考える上で、こういう視角での再認識もうるところがあるかもしれない。

プレッシャー・グループ(pressure group)

 

プレッシャー・グループ(pressure group)

 圧力団体,または利益団体ともいう。共通の目標をもち,公共政策に影響を与えようとする諸個人の組織体。

 共通の目標には私益も公益も入り,金銭,地位,権益のほか,思想,信条,意見,世論といった内容も含む。

 公共政策に影響を与えることは政府の決定や政策の執行に何らかの圧力をかけることであり,こうした目的に向け行動するためにも,組織体であることが前提になっている。利益団体は,機能に基づく概念であり,その具体的な対象はあらゆる経済・社会領域に存在し,無数の固有名詞をもつ団体である。他方,圧力団体は政府の前でメンバーを代表し,人々に政治過程への参加の機会を与え,政治的な争点について人々を啓発し,さらにそれを政府の考慮に値する議題にし,個々の関心分野において不利益な状況が生じていないか監視する。

 

草の根ロビイング(grass roots lobbying)

草の根ロビイング(grass roots lobbying)  

圧力団体の代理人として,法案の可決または否決を目指したり,その法案の内容に影響を及ぼそうとすること。

 従来のロビイングは議員,議会を中心に行なってきたが,「草の根」のロビイングとは,世論を対象とし,地方や地域での支持を取り付けることである。

 このような世論や地域に基礎を置く活動の目的は,その好意的世論を動員することによって,州や連邦の議員や官僚を動かすことにある。

ロビイング(lobbying)

ロビイング(lobbying)

 圧力団体 (→プレッシャー・グループ ) が政策決定に影響を与えようとする活動。おもにアメリカでの実態をさす。

 ロビイスト lobbyistはこの活動の直接のにない手。圧力団体の代表が議会のロビーで議員を説得したことに由来するこの活動は,今日法案審議過程だけでなく立法,行政,司法を含む政治過程全体に向けられ,その戦術も有力議員への個別の説得から関係者全員への組織的な働きかけ,選挙民を動員する草の根ロビイングまで法が許す手段のすべてにわたる。

 そのためロビイストも法律家から PRコンサルタント,世論調査業,元官僚,政治家,企業・団体の関係部門スタッフなどその肩書はさまざまである。

 もっともこのアメリカの状況は,日本の官僚制やヨーロッパの政党・団体に匹敵する政策立案の心臓部が欠如していることにもよる。

 ロビイストと議員の癒着に向けられる批判の目もきびしくなり,1995年上院では倫理委員会による規則が全会一致で採択された。一方で,国際化が進むなか,ワシントン D.C.では日本ロビイと呼ばれる集団が急成長,東京でも欧米諸国の在日関係機関などに代表される外国ロビイの存在が注目されはじめている。